お口の話

動物を通して、歯周病を考える。

現在、日本では65歳以上の高齢者が総人口の21%を超え超高齢社会に突入しました。
実は、同様に動物園の動物世界でも高齢化が進んでいる、といわれています。
これは、飼育技術の発達や獣医師、飼育員による熱心なケアの賜物でしょう。

ところで、動物が高齢化するとかつて見られなかった病が増えてきました。
そのひとつが歯周病です。

トラのようなネコ科動物は合計30本の歯を持っています。
トラやライオンのような肉食動物は奥歯を噛み合わせると
ヒトと大きく違うところがあるのですが、想像できますか?

肉食動物の歯を噛み合わせると、上下の歯がすれ違っています。
ちょうど、ハサミのようになっている、ということです。
これらの歯は「裂肉歯」と呼ばれ、文字通り肉を引き裂くための歯、と言えます。

肉食動物では草食動物より歯石がつきやすい、といわれており
その中でも食べるエサによって大きくかわります。
例えばナイフでリンゴを切ったとします。ナイフはあまり汚れません。
次にナイフでケーキを切ります。そうすると、ナイフにはべったり汚れが付きます。
ナイフは私たちの歯と同じです。軟らかい食べ物はを歯を汚しやすいのです。

砂糖を摂り過ぎないようにコントロールしていくことはとても大事ですが、
虫歯や歯周病予防のために何を食べるのか、少し考えてみるのもいいかもしれませんね。

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